「卵子は老化する」はホントだった!

thumbnail_body_cell_juseiran数年前からよく言われている「卵子は老化する」。これは未婚の女性やこれから出産という女性にとってかなりショッキングなことですね。けれども、結論を言ってしまえば、間違いなく卵子は年齢と共に減り続け、老化していくのです。いったい女性の体でどのようなことが起こっているのか、詳しく見ていきましょう。

老化した卵子は形がいびつ!?

卵子も筋肉や心臓などの臓器と同じように加齢とともに少しずつ機能が衰えていきます。初潮を迎えるまでは休眠状態にあるのですが、その間でさえも老化しているのです。実は、女性の体に卵子が最も多い時期は生まれたばかりの赤ちゃんの時で、初潮を迎えるころにはナント1/10程度にまで減ってしまいます。しかも、その後はスピードを増して減少していくと言われています。卵巣は毎月1個の卵子を排出していますが、これは数百個の中の1つです。つまり、卵子が減少するというのは、この数百個の部分のことで、閉経を迎える頃には、ほぼゼロになります。また、20代の卵子はきれいな円形で整っていますが、30代後半になると形が楕円形やいびつになってしまいます。しかも、形が崩れている卵子は授精しにくかったり、細胞分裂がうまくできなかったり、着床しにくいなどの問題があるのです。これが、年齢を重ねるごとに妊娠する確率が減る原因だといえるでしょう。

卵子が老化すると言われてもピンとこない人も多いと思いますが、それもそのはずです。卵子の老化は、お肌や筋肉のように自分の目でその変化を確認することができないからです。けれども、卵巣の組織写真を見ると、20代の卵巣には密に卵子が詰まっていますが、40代の卵巣はまばらに卵子が見えるそうです。これは、女性なら誰にでも起こることであり、いくらアンチエイジングをしても自分ではどうすることもできません。

卵子は偉大?

女性は毎月、左右どちらかの卵巣から1個の卵子を排卵しますが、実は卵子は人間の体の中で一番大きな細胞です。精子は顕微鏡で覗いて初めて見えますが、卵子は直径0.1~0.2mmもあるので、肉眼でも見えるサイズなのです。そしてその小さな卵子が子宮の中で胎児にまで成長し、1つの個体として世の中に誕生することを考えると、卵子がいかに偉大であるかがよくわかります。ただし、これには授精が必要です。毎月、排卵された卵子はたった1つの精子との出会いを求めていますが、出会えなければ剥がれ落ち、経血となって排出されます。余談ですが、日本の神社は、子宮をイメージして作られていることをご存知でしょうか。鳥居は膣の入り口、本殿が子宮、鳥居から本殿までの「参道」は「産道」だそうですよ。

卵子の凍結保存

夫婦のどちらにも疾患がないのに妊娠できない場合は、卵子の老化が大きく影響しているのかもしれません。老化した卵子は授精をしても細胞分裂が止まり、正常な妊娠に結びつかないことも多いのです。そのため、現在、卵子が若くて元気なうちに取り出して保管する、卵子の凍結保存が注目されています。これは本来、がんなどの病気の人が放射線の影響から卵子を守るために利用するものですが、最近は健康な独身女性の卵子を保存するという目的で行っているクリニックも増えてきています。ただし、保管した卵子を使っても必ずしも妊娠できるとは限りません。

不妊につながる卵子の老化

卵子が老化するということが言われるようになったのはほんの数年前からですが、今、30代後半から40代で妊娠を望んでいるのになかなか妊娠できない人の多くは、その事実を知らずに過ごしてきたといいます。年を取ってもお互いの生殖器に問題がなければ妊娠するものだと思ってきたのですが、ここにきて不妊の原因の1つが卵子の老化だということを知り、後悔しているようです。ですから、今、10代、20代の女性は「いつかは子供を…」悠長に構えず、妊娠にはベストなタイミングがあるということをしっかりと認識したうえで、結婚、出産を考えることをおすすめします。

葉酸が卵巣の働きをよくする!

卵子の老化は自分ではどうすることもできないと諦めている人に朗報です。実は葉酸には卵巣や子宮の機能をよくする作用があるのです。不妊の大敵である「冷え」は代謝と血行を悪くするのですが、これが卵巣や子宮の機能を衰えさせると言われています。葉酸には造血作用があり、血液の量を増やすことで代謝と血行がよくなります。ですから、妊娠を望んでいるのなら、積極的に葉酸を摂取することをおすすめします。ただし、葉酸は普段の食事ではなかなか摂取が難しいので、葉酸サプリなどを上手に利用するとよいでしょう。