子宮外妊娠のハテナに迫る!その原因と確率は?

時々耳にする子宮外妊娠。受精卵が子宮内膜以外に着床する現象だということはわかっていても、その原因やどれくらいの確率で発生しているのかなどはあまり知られていないようです。けれども、これから妊活する人もすでに始めている人も、子宮外妊娠に関する正しい知識を持っておくことはいざという時のためにも重要です。そこで、その原因や症状、予防、治療などについて詳しくご紹介しましょう。

子宮外妊娠とは?

正常な妊娠では受精卵は細胞分裂を繰り返しながら卵管を通って子宮内膜に着床します。けれども、受精卵が子宮に到着する前に卵管やその他の部分に着床してしまう状態が子宮外妊娠です。正式には「異所性妊娠」と言われています。残念ながら子宮外妊娠と診断された場合、そのまま妊娠を継続することは不可能です。子宮外といっても98%は卵管に着床していて、卵巣や腹腔、子宮頚管に発生することはごくわずかです。

子宮外妊娠の確率は?

全妊娠の中で子宮外妊娠が起きる確率は1%程度です。そう思うと確率的には低いと思うかもしれませんが、100人中1人ですので油断はできません。しかも、最近では不妊治療によって確立が高くなっています。実は体外受精では子宮外妊娠の確率が5%近く高いといわれています。

子宮外妊娠のリスクを高める要因は?

子宮外妊娠になる原因ははっきりとは解明されていませんが、その発生リスクを高める要因はいくつか指摘されています。

・性感染症発症中、または発症したことがある

子宮や卵管、腹腔内で炎症を起こす性感染症を発症したことがある場合、卵管が炎症によるダメージをうけているため、繊毛運動が弱まることがあります。受精卵は卵管の繊毛運動によって受精卵を子宮に運んでくれるので、その力が弱まるとうまく運べず途中で着床してしまうのです。特に注意が必要なのは骨盤内炎症性疾患で、卵管炎を伴いやすいため、受精卵が卵管に着床しやすくなるといわれています。

・腹部手術をしたことがある

病気またはケガなどで腹部手術をしたことがある人は腹腔内の癒着が起きやすいことから、受精卵が卵管を通れず、そのまま卵管内に着床してしまいます。特に開腹手術の場合はその確率が高まります。

子宮外妊娠と診断されたら…治療法は?

子宮外妊娠と診断された時には治療が必要になります。進行具合によってどのような治療法が適用されるかは異なります。軽度の場合は受精卵の増殖を抑制する「メトトレキサート」という薬を膨れている卵管に投与します。けれども薬では抑えられない場合には腹腔鏡下手術によって卵管から胎嚢を取り出す必要があります。さらに重症になり卵管が破裂するかもしれないという場合には卵管ごと手術によって取り除くことになりますが、状態によって卵管を残す温存手術が適用されることもあります。ただし、卵管が失われることは妊娠に大きく影響を及ぼしますので、できるだけ早期に発見し、軽症のうちに治療することが大切です。

子宮外妊娠の術後は妊娠できるの?

一般的には手術のあと、5~10日ほどの入院が必要です。退院後も傷が癒えるまで最低でも1ヵ月は安静に過ごす必要があります。次の妊娠を焦るのは禁物です。たとえ片方の卵管がなくてももう片方の卵管から排卵されれば自然妊娠することは可能ですが、妊娠の確率が減るのは事実です。ではいつから次の妊娠に向けた行動を起こしてもよいのでしょうか。術後の経過や回復には個人差があるので一概には言えませんが、退院後3ヵ月くらい経ち、何もなければ大丈夫だといわれています。必ず医師と相談しながらすすめるようにしましょう。

子宮外妊娠は繰り返すの?

再発率は10~15%だと言われているので決して少なくありません。もちろん、治療や感染症、体外受精かどうかなども関係しますが、前回が子宮外妊娠だった人は注意が必要です。特にクラミジアを発症していたり、体外受精の場合はさらに確率が上がります

子宮外妊娠の予防法は?

今のところ、子宮外妊娠を予防するのは難しいのが現状です。そのため、重要なのは早期発見することです。また、術後の対応も大切です。

・子宮卵管造影検査

不妊治療を受けたときに医師からすすめられて受けることも多いようですが、卵管に詰まりがないかを調べる子宮卵管造影検査は子宮外妊娠後にも受けておくことをおすすめします。この検査では卵管の詰まりだけではなく、狭窄や膨張もわかるので子宮外妊娠の再発予防に役立ちます。

・性感染症検査

性感染症の中でも最も患者が多く、現在も増え続けているクラミジア感染症。子宮外妊娠を起こす可能性が高いため、妊活前にパートナーと共々しっかりと検査し、もし発症していれば必ず治療しておくことが子宮外妊娠の予防につながります。

妊娠したかも…または妊娠検査薬で陽性が出たときには、うれしい気持ちはわかりますができるだけ早めに病院を受診し、受精卵が正して位置に着床しているかどうかを調べましょう。早期に見つかれば薬で治療することも可能です。重症化してからでは外科的手術が必要になるケースもあり、卵管切除となると確実に次の妊娠にも影響を及ぼします。妊娠が疑わしい時には少しでも早く病院で確認することです。