子宮筋腫は不妊の原因になるの?出産のリスクは?

子宮筋腫は婦人科の疾患の中で最もポピュラーなものです。実に4人に1人の女性がかかっているとも言われています。けれども、この子宮筋腫が不妊の原因になることも少なくないのです。もし、赤ちゃんを望んでいるのになかなか妊娠しない場合はもしかしたら子宮筋腫ができているかもしれません。そこで子宮筋腫について詳しくご紹介しましょう。

子宮筋腫ってどんなもの❓

子宮の壁にできるコブのような良性の腫瘍のことです。ごく稀に悪性腫瘍の場合もありますが、見分けるのは非常に難しいと言われています。命を脅かすものではありませんが、生理がある間はホルモンの影響でどんどん成長するのが特徴です。また、大きさはバラバラで1つだけではなく複数できる人が多いようです。中には10kgを超えるほど大きくなるケースもあると言われています。できる場所によって種類があります。

・粘膜下筋腫

子宮の内側にできる筋腫で不正出血や不妊症の原因になります。

・筋層内筋腫

筋腫の約7割はこの種類です。子宮の筋肉の中でできるもので小さい場合はほとんど症状がありませんが、大きくなってしまうと不正出血や流産、早産の引き金になります。

・漿膜下筋腫

子宮の外側にできるもので大きくなるまで自覚症状はほぼないため、気づきにくい筋腫です。

子宮筋腫が不妊を招く理由とは❓

不妊の原因になるほどの子宮筋腫は4cm以上とも6cm以上とも言われていて、明白な基準がないのが現状です。ただし、やはり大きい筋腫があったり、いくつもある場合は不妊率が高まるようです。また、筋腫ができる位置も重要です。子宮筋腫が不妊を招く理由はいくつか考えられます。

・受精卵や精子の動きを妨げる

卵管の根元のほうに筋腫ができた場合は精子や受精卵の動きを妨げてしまいます。

・受精卵が着床しづらい

受精卵が着床しようとしても筋腫が邪魔をするかもしれません。特に粘膜下筋腫の場合、受精卵が着床するスペースが少なくなってしまうため、不妊率が高まります。たとえ着床しても受精卵がとどまりにくいため、流産する確率が上がります。反対に子宮の外にできる漿膜下筋腫は着床にあまり影響がありません。

・卵管の機能を妨害

卵管が圧迫され卵子をうまく排出できなくなります。

・子宮の血流が悪くなる

子宮が圧迫され血流が悪くなることで受精卵の発育に影響を及ぼします。子宮の環境が悪くなると人工授精などの不妊治療もうまくいかなくなってしまいます。

子宮筋腫の治療法は❓

治療には手術で取ってしまう方法と薬物による方法があります。手術では筋腫だけを取る場合と子宮を全摘する場合がありますが、出産を希望している時はできるだけ子宮を残す方法がとられます。大きさや場所によりますが、比較的出血が多いのが特徴です。ただ、目に見えないほどの小さな筋腫は取り切れず、それが何年かあとに大きくなることも少なくありません。一方、薬による治療では、人工的に閉経を促します。女性ホルモンの分泌を減らすため、更年期障害の症状がみ出やすく、不規則な出血も見られます。ただし、薬で筋腫が小さくなっても止めるとまた大きくなるため、薬だけで筋腫を抑えるのはむすがしいかもしれません。筋腫の大きさ、場所をよく確認し、最適な治療法を医師と相談しましょう。閉経間近の場合は、それ以上大きくなる心配がないのでそのまま様子を見ることが多いようです。

治療の時期は❓

不妊治療中に筋腫が発見された場合でも、必ずしも子宮筋腫の治療を先に行うとは限りません。年齢や場所、大きさ、状態を考慮します。また、妊娠が発覚したときに筋腫が見つかることもよくあります。妊娠中は卵胞ホルモンの分泌量が多くなるので筋腫が急激に大きくなることもあるのです。筋腫をもって妊娠することを「子宮筋腫合併妊娠」といい、ハイリスク出産として扱われます。原則としては、大出血の可能性があるため、妊娠中や出産時に筋腫摘出は行いません。ただし、切迫流産や早産の危険が高まりますので、注意深く経過を見ることになります。

このように子宮筋腫はポピュラーな婦人科疾患ではありますが、妊娠を望んでいる女性にとっては非常にやっかいです。妊娠や不妊治療の前に必ず検査を受け、しっかりと治療しておくことが大切です。